7月28日の熊本地震は、その震度と被害の大きさに、私たちにとっても大きな衝撃でした。こんなとき、仕事柄現地の幼稚園や保育園は大丈夫だろうかとすぐに頭に浮かび、心が痛みます。

 熊本は、これまでほぼ10年おきに3回ほど訪れ、1回目は30年ほど前に友人達と、2回目は20年前に熊本・鹿児島など1人車で九州横断をして熊本城や、阿蘇の雄大な自然を感じ、そして3回目は10年前の熊本震直後に新潟県の仕事で全国会議に訪れたことがあります。地震直後の瓦が落ち石垣が崩れた姿を見て、地震の大変さを改めて感じました。それでも水前寺公園の穏やかな姿に心を癒やされました。熊本は自然が豊かであり、風光明媚で人情も厚く、私の大好きな県でもあります。 

期せずして、今回の地震の当日に送られてきた全日本私立幼稚園協会の機関誌V0L.497・2026・8月号「私幼時報」の冒頭の「視点」欄に、東北大震災で当時小学校教頭であり、地震直後に保護者に引き渡した12名の児童を亡くした羽洋学園短期大学(仙台市)準教授の荒明聖先生がお書きになった文章が目に止まり熟読しました。 

先生は、幼稚園・保育園の毎月の訓練の重要性を改めて実感したと述べられています。 

私たちの園でも、毎月少なくても1回は防災・火災等の災害訓練を実施しています。また例えば、園の全ての棚やピアノには転倒防止策をとるなどしています、これらは、災害計画に基づいたマニュアルに従って行っています。しかし、これらの訓練を踏まえて、最も重要なのは、いざ災害が起きたときにマニュアルだけに頼らず、その瞬間・瞬間の冷静な状況判断力と迅速な決断力が問われるのでないかと思っています。 

改めて、災害に対する認識を深めていきたいと考えています。 

さて、夏休みとはいえど、預かり保育(キッズルーム)の参加者は、連日大勢の子供達で賑わっています。総務省統計局2024年平均結果の公表によれば、現在、日本で共稼ぎのご家庭は1200万から1300万世帯、共稼ぎでないご家庭は、500万世帯に止まっており、共稼ぎの世帯割合は71.9%まで高まっているとのことです。それだけに、預かり保育(キッズルーム)の賑わいはこれら共稼ぎ世帯の実態を反映したものと言えます。したがって、最早夏休みの概念は消し去られ、年間通常保育とするべき時代に入っているのでないかと思います。 

小学校以上の子供達と違って、幼児は片時も目を離せないとすれば、小学校等の夏休みとは異ならざるを得ないと言えます。園でも夏休み中も、午前中は通常保育に準じ、各クラスや学年単位で保育を実施しています。その中で、先生達は法定で決められた休暇をとりますので、お世話する先生が抜ければ他の先生の負担も多くなります。

 さらに、夏は市や県の実施する先生達の研修・園内研修、行政から求められる各種提出文書、相変わらずの縦割り行政からの重複した調査、定期的監査など、先生達は暑い中、子供達と一生懸命汗をかいています。運転手さんも外仕事の環境整備や遊具や車の点検・整備、給食室の栄養士や調理師の先生もキッズの給食で働いています。

共稼ぎによる目の離せない子供達のお世話を、保育の現場が一身に背負わされているという実態にあることも正直なところです。それは私たち保育現場の仕事であり、苦労は厭わないのですが、是非行政も、また保護者の皆様も毎日のお仕事で同様に大変とは思いますが、先生・職員達の負担にも思いをはせていただければと願っています。