10月から、姉妹園又は学年によっては11月にも、作って遊ぼう会が開催され、保護者の皆様にもご協力いただいているところです。こども達が「絵画」や「作る」ことに触れて何かを感じてくれれば良いですね。
園では、日常保育や行事などでも、男女の区別なく平等に保育を行っています。こどもの成長やこどもの人権を考えると当然のことでもあります。
ところで、これまで子育て支援センターなどでお話しをする機会に、家庭での男の子の育て方、女の子の育て方について、特にお母さん方は女性ですので、男の子の育て方に悩みご質問をされることがしばしばありました。乳幼児期はは男女の差がそれほど顕著ではなく、本当のところ違いがあるのかどうか分かりませんが、確かに子育てをしているなかで、お母さんが男の子の子育てにてこずったりすると、男の子の育て方に何かヒントが欲しいと思うのも無理からぬことかも知れません。返答に困るご質問ですが、その子の個性によって違いがあってしかるべきですが、男性と女性との左脳・右脳の働きに違いがあるとの研究もあり、実際のところその育て方に違いがあるのでしょうか。
確かに、これまでの保育経験から、保育の現場でもこども同士のトラブルは、実際のところ男の子に多いというのが実感です。保育の先生は女性が多く、そういったことからお母さん達と同じく、男の子との関わり方に悩むことも多いようです。
私は男性ですので、女の子の心理は分かりかねるというのが本音です。しかし、男の子については、自分自身の子どもの頃や男の子を育てた経験のほかに、保育の仕事にかかわる経験のなかから思っていることもあります。しかし、それはあくまでも絶対的な正しい考えでとしてではなく、一つの考えであることとしてお聞ききください。
思うに、家庭での成長過程において、男の子にとって、乳幼児時期だけではなく、その後の思春期を通しても、父親の役割が大きいのではないかと思います。
父親にはある種の強さが必要で、その強さを感じて父親の言うことを自然と受け入れやすく、反対に母親には甘えて自己主張をしやすくなりがちです。
この父親の強さは暴力的な強さや頑固さ、言葉の強さではなく、愛着関係のなかで、子どもの意見も聴きながらも、子どもから信頼される正しいことは正しく、間違ったことは間違いであるといった、ある種の威厳をもった子どもからも尊敬される筋の通った姿勢と会話が大事なのかと思います。しかし単なる友達的な優しさだけでは不十分です。
そして父親の強さに押された場合には、母親は理屈抜きでその安全基地となればと思います。こう見てくると、結局は、父親・母親の役割分担が大切かと思います。また、そうだとすれば、男の子、女の子で違いがあるわけではなく、これまた結局は父親・母親の役割分担を意識しながら子育てをしていくことが大切なのかも知れません。