運動会の皆様のご協力、ありがとうございました。
今年度の年中・年長の運動会は、猛暑や雨の影響を考えて屋内の実施とさせていただきました。幸い心配された暑さや雨の心配はなかったのですが、今後より暑さが続く可能性もあり、また雨のことも併せて考えると、原則屋内実施を考えて参ります。
最近、文部科学省の主唱でこども園・保育園など乳・幼児の施設と小学校との架け橋(接続)の共同作業が進められています。そこでは子どもの自主性・主体性を尊重することが重要とされており、既に私たちの各園では地元の小学校との打合せを始めています。
ところで、今年7月31日に新潟県教育委員会文部科学書から発表された平成7年度全国学力テストの新潟県平均(小学校6年生・中学3年生対象:国語・算数<数学>・理科)は、県民としては残念ですが、いずれも全国平均を下回っていたとのことです。
ここ近年の全国の学力テスト平均も、過年度の学力テスト結果と比較すると、落ち込んでいるようです。文部省科学省によれば、過年度の比較は、問題も出題の視点も異なり、単純に比較できないとされています。他方この低下傾向を懸念する現場の先生も少なくなく、その原因として、①学校・特に家庭における学習時間が少なくなっている②家庭の経済格差による子どもの教育環境の悪化③子どもの教育のみに力を注ぐ必要はなくゆったり育てたいという保護者の意識の変化などを指摘する教育学者もおられます。そのなかで、学習時間が少なくなった原因の一つに子どものスマホゲーム等の熱中もあげられています。
乳・幼児期はあっという間に過ぎ、小学校へと進学していきます。幼児教育に携わる私たちも関心を持たざるを得ない課題でもあります。
そんななか、文部科学省が令和4年度の学力テストの結果と読書の関係に関するアンケート結果を発表しています。読書は好きかという設問に対し、好きに「当てはまる」と回答した児童生徒の方が、国語・算数<数学>・理科の全6教科で成績が良く、また成績と家庭の蔵書数とも相関関係がみられたというのです。例えば、小学国語の平均正答率は67・0%、読書が好きに「当てはまる」児童は正答率が73・6%と高く、一方、「当てはまらない」児童は56・2%で、読書が好きかどうかで約17ポイントの差があったとしています 。
全教科でも蔵書数が多いほど成績も良く、蔵書数に応じて上昇したとのことです。ただ、読書が好きに「当てはまる」と回答した小学6年の割合は、いずれも過去最低となったことが気になります。文科科学書は「読書は、各教科の言語活動を支える基礎であり、本を身近に感じる取り組みが重要だ」としています。 このことは、乳幼児教育にも絵本の読み聞かせが重要であるとの示唆を与えているのでなかかと思います。私たちが絵本の読み聞かせに力を入れているのは、子ども達が絵本に親しんで、絵本の世界に入り込むことによって、小学校・中学校に行っても読書の楽しさを持ち続けて欲しいと思うからです。
これも小学校への小さな、でもとても大切な架け橋と言えるものではないでしょうか。