さわやかな5月を迎え、鯉のぼりが空を舞う季節となりました。ただ、5月にしては暑い日が続くことも予報されています。幼稚園では、親子遠足も間もなくですが、熱中症にも気をつけて参りましょう。 4月から、子ども達にとって、園での新しい「物語」が始まりました。新入園の子ども達はまだ戸惑いもあるかと思いますし、連休を挟んで多少のお家恋しさの戻りもあるかも知れません。しかし、これからその「物語」を、保護者の皆様はもちろん、私たち教職員も、子ども達と共に、つくっていくことになます。

 子ども達の「物語」は、遊びや学び、育ちが、生き生きした子どもの姿としてつくられていきます。 実は、この子ども達と保育者が「物語」を共有・共感し、つくっていくことは「保育の質」大きく影響することであると、名古屋市立大学大学院人間文化研究所の上田敏丈先生が説いています。 

保育を物質的・物理的な質だけで捉えるのではなく、保育の質を新たな視点で考えることが必要であるとして、そのなかで保育者が「遊びを物語として共有する」ことの大切さを説いています(ロンドン大学幼児教育教授ピーター・モス著「保育の質」)。 

私なりに解釈すれば、「子どもの生活を静的な姿としての物語ではなく、語りがたえずつくられ組み替えられる生きた子どもの姿の物語を、保育者が子どもと共に共有し、つくっていくことであり、それは毎日の生活のかなで、子どもと共に、喜び、感動し、時として悲しみ、悩み、保育者が子どもの姿を体得していくこと」ではないかと考えます。 

上田先生も、「保育を物語としてつくり上げることで、保育者が保育の実感を生起し、保育実践に対する肯定的循環を生み出していくことに繋がる」としています。 

こう言うと、難しい話をしているかのように思われるかも知れませんが、実際の私たちの日々の保育は、まさにそのような保育を続けていると言っても過言ではありません。保育の先生はもちろん、職員室の先生も、看護師の先生も、給食室の先生も、運転手さんも、バス常務の先生も、子どもと一緒になって、毎日を喜び、感動し、時には悲しんだりして、子ども達と物語をつくっているのです。 

「遊びの森」は、子ども達と共に、「遊びの物語の森」をつくっていきたいとの願いが込められています。 

新学期から1か月、その「物語」は、今始まったばかりですが、保護者の皆様と一緒になって、これからの「物語」をつくって参りましょう。