幼稚園、保育園の新入園児の皆さん、ご入園おめでとうございます。

また、在園児の皆さん、ご進級おめでとうございます。

新しい年度が始まり、桜の咲く園内はにぎやかな声であふれます。

教職員一同、一生懸命に子ども達をお世話して参りますので、よろしくお願いします。

毎新年度の日程を決めるに、幼稚園での新・在園児の交互登園の日程について悩みます。

新入園児にとって、初めての園生活はかなりの心身の疲労を伴います。また、慣れない環境のなかで、お家が恋しいと泣く子も多く、あちこち走り回る園児も少なからずおり、お世話する先生達もテンヤワンヤで、子ども達の安全にも気を抜けません。

子ども達がお母さんを想いだして泣くのは、お母さんへの愛着であり、愛着は子育てのなかでとても大切で、むしろ健やかに育っていることでもあります。

しかし、働くお母さん達も多くなって、これまで交互登園の期間を短縮してきました。さらにこれを全く無くすことも考えるのですが、先生達はこれまでの実体験を通して、新入園児の心身や安全のためからも、新入園児が落ち着くためにも、在園児の学級担任を含め全教職員で、新入園児をお世話する期間をもうけて欲しいと願っています。子ども達の個性や特長、心身の状態を把握するにも多少の時間がかかります、子ども達本位の立場からの願いです。

この交互登園は、私達の幼稚園で初めて導入されたもので、他園でもこれにならっている園も多くあります。かつては長いときで10日ほどの長期間の交互登園をとっていた時代もありました。今年は、保護者のご都合と先生達の願いとの調和を図って、ぎりぎりの2日ほどの短期間を確保させて頂きました。また、今は認定2・3号の子ども達の保育、1号の子ども達を含めた預り保育の制度も有ります。それでも保護者の皆様、特に在園児の皆様にはご迷惑をおかけすることになりますが、新入園児のときは同じように在園児の皆さんにご協力を頂いたことからも、ご理解頂ければありがたく存じます。

そして園生活のなかで、子ども達は次第に先生達にも愛着を感じ、時間がかかっても「園が大好き」ということになっていくことでしょう。

なお、今年は「働き方改革」の年でもあり、保育教諭・保育士も例外ではありません。特に保育教諭・保育士の仕事は負担が多いと言われています。このため、園としてもその環境を整えていく必要があると思っています。

園では、事務作業などのシステム化を図り、さらに各教室にタブレットの導入をするなどの先生達の負担を少なくし、その分子ども達と向き合える時間を多くしていければと思っています。しかし、保育の質は落とさないように心して参りますが、どうしても従来からのやり方を変更していくことも避けられないことがあるかと思います。保育教諭・保育士の健康が保育の基盤であり、結局は子ども達のためでもあることを、保護者の皆様にも理解を賜りたく、お願い申し上げます。

それでは、子ども達のために、皆様と共に手をとりあって、楽しい園生活を進めて参りましょう。