9月に入り、あの暑かった夏から涼し過ぎるほどの秋へと移り、季節の変わり目、体調を崩しやすく体温調節に注意が必要ですが、熱帯夜と比べて睡眠を十分とれる時期でもあります。

昔から寝る子は良く育つとも言いますが、子ども達の成長には、睡眠はもっとも大切なひとつです。

平成23年度文部省調査では、日本の半数以上の家庭が寝る時間を決めていないとのことです。夜更かししている子どもは疲れやすいし、学力低下の傾向もあることを指摘しています。

私達の生活は、仕事の忙しさやテレビ等で、寝る時間が遅くなっていき、子ども達と触れあう日中の時間も少なくなっている現状で、いきおい子ども達も夜更かししがちです、実は昼間の学習は、夜の寝ているときに整理されると言われています。

先日、私がピエロハウスでお話をさせて頂いた際のお話のひとつに、東北大学加齢医学研究所長川島教授の報告によれば、脳のMRIの検査によると、脳の中心部分にある記憶をつかさどる「海馬」という組織の体積と睡眠時間とは正相関関係にあるとのお話をしました。そして、特に、午後9時、少なくても10時まで睡眠を入ることが重要であるというのです。睡眠開始から、1時間位深い眠り(レム睡眠)に入りますが、このレム睡眠の時間帯に、脳下垂体から成長ホルモン(免疫機能も高める)が出て、その出やすい時間帯が午後10時までの短い時間帯であり、確実にその時間までにレム睡眠に入れておく必要があるとのことです。レム睡眠の間に、日中の経験・学習の内容を整理して脳のなかの記憶に書き込んでいることも分かっています。

また、最近は、0才から2才では、お昼寝は重要ですが、3才以上では昼寝は必要ないことが分かってきています。これは昼間思い切り遊んで、夜に良質な睡眠をとれるようにということだと思います。

そういえば、私達の子どもの頃には、子どもは日中戸外で疲れ切るまで友達と思い切り遊びまわって、夜はぐっすり寝たものでした。

年長さんは、来春には小学校に行くことになりますが、小学校の朝は早く、早寝早起きの習慣を次第につけていきたいものです。

もちろん様々な事情や生活のために寝る時間が遅くなる時もあろうかとは思いますが、今から出来る範囲でなるべく早寝早起きの習慣を心がけて欲しいものです。