12月、寒い日が続きますが、子ども達にとっては、クリスマスや雪遊びの楽しみもあります。サンタさんもやってきます。子ども達はサンタさんの到着を待っています。

かなり以前にも、この欄に少しだけ書いたのですが、クリスマスになると必ず思い出す童話があります。それは、その年、サンタさんにおもちゃを注文して枕元に靴下を吊していたのですが、朝起きたらサンタさんがなにを間違えたのか、アンデルセン童話の絵本が枕元にありました。それでもサンタさんからの贈り物ですから、ワクワクした気持で読んだのです。アンデスセン童話にはその他に「裸の王様」や「親指姫」「みにくいアヒルの子」などもあります。

その中に「マッチ売りの少女」があり、寒さに震える貧しい少女もマッチの炎で一瞬でも幸せな気持ちになれたことに、ほっとした覚えがあります。寒く雪が降っていた日のせいもあるのかも知れませんが、そのお話を読んでいて温かい気持ちになり、とても感動しました。アンデスセン童話のお話には温かさを感じます。

もう一つ、これはサンタさんでなく、父からの贈り物ですが「グリム童話」でした。これもお話に夢中になり、その記憶は今でも鮮明です。「シンデレラ」「赤ずきん」「裸の王様」「金のがちょう」など多くのお話があります。グリム童話のお話には楽しさと不思議感や面白さを感じます。

また童話には「イソップ物語」もありますが、これは小学校の図書館で読みふけったものですが、押しつけがましくない道徳観を自然に学んだような気がします。「うさぎとかめ」や「ありときりぎりす」「いなかのねずみと町のねずみ」「きつねとつる」など。

絵本は、子どもにとって、遊びやお友達と同じようにとても大切な相手です。
テレビなどと違って次々に場面は展開せずに、そのお話と動かない絵から、ゆっくりと想像がふくらみ、連想したり考えたり、感動が得られます。

子ども自身が成長していくなかで、自分で読むことができるようになるまでの未だ字の読めない年齢では、読み聞かせがとても大切です。これまでピエロハウスの読み聞かせや学園研修の講師にお招きした伊藤美智子先生の読み聞かせをお聞きしますと、絵本のお話の世界に入り込んでしまいます。ご存じの保護者の方もいらっしゃるかと思います。ちなみに、先生のご主人は私の高校の同級生でした。しかし、それを知ったのは学園で読み聞かせの先生としてお願いした後ですが、高校時代のご主人は、本当に穏やかで成績も良く、私が密かに尊敬していた同級生でした。伊藤先生のご主人であることを知ったとき、この奥様にあのご主人と、なるほどととても嬉しく思いました。

さて話が脱線してしまいましたが、今年のサンタさんは、お子様の注文を間違うことでなくても、もうひとつ絵本のプレゼントを加えてみたらどうでしょうか。それでは、皆様、楽しいクリスマスをお過し下さいますよう、また良いお年をお迎え下さいますように。